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​ついんず・フェストSparkle!!

有志の方からの​ふたご姫20周年のお祝い作品集です。作品製作者以外の転載・無断利用、自作発言、AI利用等禁止。

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​Comic

​Novel

うぇるかむ!ふしぎなふしぎ星! 

姫嶋ひひか

ひろーい宇宙にぷかぷか浮かぶ、金平糖のような形をしたちいさな星。星は空洞になっていて、その中には可愛くて穏やかな世界が広がっている おひさまの国は星を照らし、メラメラの国は星の気温を保つ。しずくの国はめぐみの雨を降らせる雲を作り、風車の国がそれを運んで、タネタネの国の豊かな作物を実らせる。宝石の国は星の産業を担い、月の国は夜を見守る 「何度見ても不便な星じゃのう〜」 エリザベータがパンフレットをペラペラとめくり、そのエリザベータを扇ぐシャシャとカーラ。あはは、と笑うふたご姫が見ていた。 「エリザベータ、この宇宙にはすごーーくたくさんの星があるのよ。そんな星もあるわよ」 シフォンはエリザベータに一言言うと、ふたご姫に向き直った。 「この度はお招きありがとう。」 「楽しませてもらうで〜!!」 「うん!シフォンやレモンたちが来てくれて嬉しいわ!」 「いーっぱい楽しんでいってね!」 「ファイン様!レイン様!挨拶がカジュアルすぎるでプモ!」 星の泉についてから気球に乗り換える。 今はロイヤルワンダー学園での長期休暇期間が始まった。シフォンたちはそのままふしぎ星に遊びに来たのだ。 「ふしぎ星はすっごく楽しい星なんだよ!みんなに遊びに来て欲しいって思ってるよ!」 ファインが元気に言う。 「ふしぎ星は小さい星かもしれない。でも、穏やかで暖かく優しい人がたくさんいるんだ」 シェイドがさらりと言う。その場にいたトーマはシェイドがそんなことを言うのに驚いて「ほう…」と彼を見つめた。 「7つの国は本当に面白いわよ!実は海の国っていうのもあってね…!」 ソフィーが鈴を鳴らすように話す。 「おいしいものも沢山あるわ!お忍びで食べ歩きなんていうのも良いわよ!」 リオーネが明るく話す。 「宝石や工業も、自慢できるものばかりさ!」 ブライトも爽やかな笑みで話した。 「ジュエリーなら負けませんわよ!王宮専属ジュエリーデザイナーを紹介してもよくてよ!」 アルテッサが矢継ぎ早に言う 「観光地も良いわよ。ふしぎ星の景色は物珍しいんじゃないかしら?」 「そうね!わたしたちサイズの町は見たことないでしょう?きっと楽しんでくれるわ!」 ミルロとタネタネプリンセスのイシェルが話す。この星では当たり前ではあるのだが、シフォンはタネタネプリンセスと他の国の一族が問題なく話していることにふと思い当たる。ふしぎだ。 シフォンはつい問いかけた。 「ふしぎ星の人たちってケンカとかしないの?」 小さな星に、沢山の一族が集まり、それぞれの役割を全うして星を回す、ふしぎ星。仲良しすぎやしないか?シフォンは昔から学園のポイント制度にも肯定的で、厳しくても問題なかった。友達がいてもいなくてもどうでも良かった。でも、この一年で友達の大切さを教えてもらって、だからこそ「ふしぎ」と思ったのだ。 「……ケンカだってするよ。でも、それをなんとかするのが、僕たちプリンスやプリンセスさ」 ブライトが言う。シフォンはハッとした。 沢山沢山本を読んだ。どんな星にも、国にも、知性のあるヒトが現れると必ずトラブルがおこる。それを治める方法の一つが王制であり、私達が紡いできた歴史と叡智であると。 「ブライトがトラブルの原因だったこともあったけどな」 「そ、それを言うならシェイドだって酷かっただろう?」 「自覚ないの?昔の2人は2人とも問題児だよ」 「「えっ」」 「「あはははは!!!!」」 からかうシェイドと慌てるブライトをアウラーが指摘するとどっと笑いが起こる。シフォンは知らない。ふしぎ星のプリンス、プリンセスたちがどんな経験をしてここにいるのか。どんな思いで自分に笑いかけるのか。シフォンはありがと、とブライトに答え、ファインとレインを見た。 シフォンは学園末に友達のいる星へ遊びにいくのは初めてだ。なんでも、またファインとレインが星を救った!というのを祝うため星を上げてパーティーをやるのだという。のんきな国だ。穏やかな星だ。 きっと、ふたご姫が救ったのは星だけではないのだろう。学園の笑顔も、友達も、……私も。救われたような気がする。シフォンはふっと息を吐いた。 「ファイン、レイン」 「「なに〜?」」 シフォンはふたご姫にギュッと抱きついた。以前ふたご姫がやってくれたみたいに。 「Gyu!ってしたかっただけ!」 「そっかあ!じゃあギュー返し!」 「ギューッ!!」 ふたご姫に抱きしめられたシフォンはこの休みでじっくりふしぎ星を見てやるのだ、と誓いを新たにした。ふたご姫を育てたこの星を。ふしぎなふしぎなふしぎ姫とふしぎ星に。 気球がおひさまの国へ到着する。ふたご姫は一番に気球を飛び降りて、気球から降りてくるプリンスプリンセスたちに向き直る。 「「ただいま!ふしぎ星!」」 そして 「「ようこそ!おひさまの国へ!!」」 終わり

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